人はイメージを買っている
消費者行動の研究によると、多くの場合、人々が製品やサービスを選ぶ際には、その商品そのものも大切ですが、その商品・ブランドの「イメージ」が影響します。
たとえば、高級ブランドの腕時計ではなく、安価な時計でも時間を正確に測れるものは多く存在しますが、消費者はブランドが持つ独自のステータスやイメージに惹かれて高価な時計を購入します。
また、同じような価格帯のブランドでも、よく見ているブランドは安心感を覚えたり、専門特化しているブランドは、内容も良さそうなどのイメージを想起することはないでしょうか。
総合戦略の危険性
一方で、「総合戦略」というアプローチは、市場におけるあらゆる顧客ニーズを満たそうとするものですが、これが成功しづらいのは、個々の消費者のニーズが多様で、一つの総合的な戦略で全てをカバーすることが非常に困難だからです。例えば、スポーツカーを求める顧客と家族用ミニバンを求める顧客のニーズは根本的に異なります。ブランドがこれら全てを満たそうとすると、結果的にどの顧客層にも響かない中途半端なメッセージを送ることになりかねません。
イメージ重視のマーケティングの成功例
アップル社のマーケティング戦略は、イメージ重視のアプローチの成功例です。AndroidのスマートフォンもiPhoneに負けず劣らず高機能なものはありますが、「シンプル」や「ユーザーフレンドリー」などのイメージを通じて、特定のライフスタイルを求める顧客層を引きつけています。
一方で、日本のスマートフォンメーカーの携帯は何が優れているのかすぐに想起できません。
色々と機能をつけるのではなく、特定のイメージを顧客に訴求し続け第一想起をとることが重要です。
結論
「人はイメージを買っている」という現象は、マーケティングにおいて非常に重要な要素です。ブランドが成功するためには、ただ製品を売るのではなく、その製品が持つイメージを明確にし、ターゲットとなる顧客層の感情や価値観に訴えることが必要です。一方で、総合戦略は市場全体にアプローチしようとするあまり、その強みを失いがちです。結局のところ、マーケティングはターゲットを明確にし、そのニーズに焦点を当てることが重要です。
虫眼鏡で光を集めると熱で紙を燃やせるように組織の力を一点に集中してお客様にイメージを伝えましょう。
<参考図書>
「フォーカス! 利益を出しつづける会社にする究極の方法 」アル・ライズ
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